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July 21, 2003
ねこねこインタヴュー
自由になるためには、奴隷には教育者が必要だ。
(島田雅彦:「やけっぱちのアリス」)
アナウンサー:皆さんこんにちは。今日は福岡県福岡市に住む岡野ねこ
山さんのお宅におじゃましています。ねこ山さんは北九
州にあるフォトスタジオのホームページに「ねこ山日記」
というエッセイを連載されています。これはねこの視点
から現代の世相を読み解くというもので地元福岡を中心
にコアなファンがいます。ねこ山さんにはこの「ねこ山
日記」についてお話を伺いたいと思います。ねこ山さん
こんにちは。
ねこ山 :こんにちは。
アナウンサー:この「ねこ山日記」を書くきっかけになったのは一体何
ですか?
ねこ山 :きっかけと言いますと?
アナウンサー:・・・・・・・・・・
ねこ山 :・・・・・・・・・・
アナウンサー:ですからきっかけです。なぜ「ねこ山日記」を書こうと思
われたんですか?
ねこ山 :分かりません。
アナウンサー:えっ?
ねこ山 :特に理由はありません。強いて言えば頼まれたから書いて
いるということです。
アナウンサー:それだけですか?何か他にこう、例えば世の中の矛盾に対
して憤りを表すために筆を取ったとか・・・
ねこ山 :そういう理由ではありません。毎週一回、そのときの出来
事に関する僕の考えを書いてくれと言われたので淡々と書
いているだけです。
アナウンサー:いや、でも、もっと高尚な哲学なり思想があるでしょう?
ねこ山 :ありません。高尚な哲学なり思想がもの書くという行為
の動機であるべきとは特に考えていませんし、頼まれたか
ら書くということも立派な理由であるはずです。
アナウンサー:・・・・・・・・・・
ねこ山 :・・・・・・・・・・
アナウンサー:・・・わかりました。では、次の質問をよろしいでしょう
か?
ねこ山 :どうぞ。
アナウンサー:この「ねこ山日記」は芥○賞にもノミネートされています
が、どういったところが評価されたとお考えですか?
ねこ山 :それは審査委員の方に聞いてください。
アナウンサー:いや、何かあるでしょう?例えば、ねこでありながら世の
中の矛盾を暴きつづけるとことか、現代社会の世相を鋭い
語り口で切りまくるところとか。
ねこ山 :憶測でものは言いたくありませんし、ねこであっても不平
不満を表現する自由はあるはずです。
アナウンサー:それでは、ノミネートされたことに関してどういうお気持
ちですか?
ねこ山 :特にないです。
アナウンサー:・・・・・・・・・・
ねこ山 :・・・・・・・・・・
アナウンサー:何かあるでしょう?例えば、自分の作品が認められたこ
とがうれしいとか。
ねこ山 :ありません。ノミネートされただけであって受賞したわ
けではありませんので。
アナウンサー:でも、○川賞ですよ。文壇への登竜門でしょう?
ねこ山 :僕は芥○賞を受賞しなければ文学作品と呼べないとは考え
ていませんし、また逆に文壇というものが○川賞受賞者の
みに開かれているべきであるという偏狭な考えがあるなら
ば僕はあえて在野にまわりたいと思います。
アナウンサー:そうですか・・・。では最後の質問ですが、「ねこ山日記」
はその鋭い視点と自由闊達な表現力が人気の秘密ですが、
その技法はどこで学ばれたんですか?
ねこ山 :どこでというと?
アナウンサー:・・・・・・・・・・
ねこ山 :・・・・・・・・・・
アナウンサー:例えば、大学の文学部に籍を置いていたとか、優れた師に
師事されたとか。
ねこ山 :どこでも学んでいません。
アナウンサー:どこでも学んでいないんですか?
ねこ山 :どこでも学んでいません。技法というものは自分で考えな
がら一つづつ身に付けていくものです。王道はありません。
強いて言うならば、小説や新聞を読んだり、メモを取った
りと活字をたくさん消費したことが表現力につながってい
ると思います。
アナウンサー:いやそれでも何か秘訣があるでしょう?
ねこ山 :ありません。きちんとした考え方があれば誰にも習得は可能
だと思います。
アナウンサー:それではインタヴューはこの辺で。ねこ山さんありがとうご
ざいました。
ねこ山 :ありがとうございました。
投稿者 nekoyama : July 21, 2003 06:44 PM